【博物館】『加耶―古代東アジアを生きた、ある王国の歴史―』国立歴史民俗博物館

博物館訪問記

歴博の企画展示『加耶』に行きました

国立歴史民俗博物館(千葉県佐倉市)の企画展示『加耶ー古代東アジアを生きた、ある王国の歴史ー』に行ってきました。

とても内容が良かったので、記事にまとめてみます。

朝鮮半島三国時代の小王国群『加耶』、ご存じですか

メゾさん
メゾさん

加耶」って、あまり聞き慣れない言葉だね。

どこにあるの??

加耶」は朝鮮半島の古代に存在した小王国群です。

「三国時代」という時代区分があります。

日本史の教科書に載っている、新羅・百済・高句麗の3つの王国です。

古代の朝鮮半島には統一国家が長らく存在せず、3つの王国に加えて半島南部に小王国が集まる地域がありました。

それが今回のテーマの「加耶」です。

mezzoは半年前から行きたかった

「加耶」が日本の博物館の企画展示で取り上げられるのは珍しいです。

mezzoもこの企画を知ったのは半年前、5月に企画展示「中世武士団」を見るために歴博を訪れた時でした。

「加耶で企画展をやるんだ!?

日本では馴染みが薄い題材だけれどどういう構成で展示をするのだろうか。気になるなあ」

と、会期が始まったらぜひ行こうと静かに決意をしたのでした。

基本情報

特別展名  :加耶ー古代東アジアを生きた、ある王国の歴史ー

会場    :国立歴史民俗博物館 展示企画室A

(JR総武本線佐倉駅、京成佐倉駅からそれぞれ徒歩15分ほど) 

会期    :令和4年10月4日(火)~12月11日(日) 月曜休館 
     

時間    :9:30 ~ 16:30(入館は16:00まで)

入館料   :一般1,000円/大学生500円

       総合展示(常設展)も観られます

共同主催  :国立歴史民俗博物館、大韓民国国立中央博物館、九州国立博物館

撮影の可否 :撮影できます !

公式サイトはこちら

歴博へのアクセス

最寄駅は京成佐倉駅で、徒歩15分で着きます。

京成佐倉駅からは歴博行きのバスもあります。

JR総武本線佐倉駅からは、バスで15分になります。

歴博と京成佐倉駅・JR佐倉駅の位置関係を、地図にまとめました。

東京駅から直通バス(ちばグリーンバス)もあります。

東京方面の方、日時が合えば使うと便利かもしれません。

アクセスの詳細については、歴博公式サイトもご覧ください。



展示を見て

特長1:構成がわかりやすい!

あまりよく知らない人が多い「加耶」を、展示室を出る頃には「こんなところなのだな」と掴むことができます。

理解の鍵となったのは、導入部分の展示でした。

「プロローグ」「エピローグ」以外に本編5章構成の展示でしたが、最初の「Ⅰ 加耶を語るもの」で、「鉄製武器(=豊かな鉄資源)」と「洗練された土器」に絞った展示がありました。

加耶ってどんなところか、ざっくりイメージを掴んだところで「Ⅱ 加耶への道」以降で加耶諸国のたどった歴史を出土品にどんどん語らせていく、そんな構成でした。

特長2:華麗な展示品

発掘された加耶諸国の遺物が、本当に華やかで素敵でした。

黄金の耳飾りガラスの装身具はもちろん、一見地味ながらも土器の洗練された美しさも捨て難いです。

どの展示コーナーも「モノが歴史を語る」と言えるほど、多くの出土品が出されていました。

この展示で初めて、古代朝鮮半島の考古学の世界の豊かさを知りました。

特長3:国際比較の視覚が刺激的

加耶諸国の時代の日本は、弥生時代から古墳時代にあたります。

日本ではなく倭と呼ばれていました。

そんな倭(日本)と加耶諸国との比較展示が印象的でした。

例えば加耶の遺跡で倭から持ち込まれた出土品が出ることがあります。

つまり韓国の遺跡から、弥生土器が出土することがあるということです。

同じ遺跡から出た加耶の土器と弥生土器が並べて展示されているコーナーでは、「やっぱり弥生土器って表面が素焼きっぽくって、素朴な感じがするなあ」と思った次第です。

おわりに

モノの力を通じて、あまり知られていない「加耶」がどういうところか知ったり想像を掻き立てられる、刺激的な展示でした。

古代の華麗な遺物が見たい方も、楽しめる構成です。

写真撮影がOKの展示であるので、会場では幅広い年代の方が展示を見たり、カメラを向けたり楽しんでいました。

展示品の魅力を十分に引き出す企画展、これからも探して行ってみます。

巡回展情報

メゾさん
メゾさん

西日本からだと佐倉はやや遠いなあ。

▶️「加耶」は国立歴史民俗博物館・大韓民国国立中央博物館・九州国立博物館の共同開催です。

そのため歴博での展示終了後に、共同開催機関での巡回展も予定されています。

九州国立博物館では2023年1月24日(火)〜3月19日(日)(予定)

日本での開催後、大韓民国国立金海博物館でも特別展が開催される予定です。

お近くの方、日程が合う方は複数館回って比較するのも面白そうです。


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