『北条氏展 vol.4』をみるため徒歩移動中の鎌倉中心部で、歴史でお馴染みの人物の邸宅跡に出会ったお話です。
北条時房邸跡、鎌倉のメインストリート沿いにあります…!?
鶴岡八幡宮の参道である若宮大路を鎌倉駅から三の鳥居方面にずんずん進んで、向かって左側の歩道沿いに「それ」はありました。
位置関係、地図をご覧ください。
喫茶店などが入る商業ビルに、不思議なテナントが。
なになに、「←北条時房邸跡 Remains of Houjyo Tokihusa Residence」
❓❓❓ ❓❓❓ ❓❓❓
北条時房、、
って、トキューサじゃん!?
▶️そう、大河ドラマ『鎌倉殿の13人』でもお馴染み、パパ譲りの愛嬌と絶妙なバランス感覚を武器に鎌倉をサバイブしていく愛すべき末っ子、北条時房(トキューサ)ですね。
とりあえず中に進む
とりあえず看板を目印に中に進むことにしましょうか。
ビル脇の通路を進むと、空き地になっていました。
その一角に、説明板が備え付けられていました。
北条泰時邸との違い
鎌倉の邸宅跡なら、この間北条泰時の邸跡も見に行ったね
▶️そうでした。
北条泰時邸はちょうど若宮大路の反対側にあります。
こちらは実際に遺構を一部露出させ、透明な板越しに見ることができるようになっています。
『鎌倉殿の13人』の最終回紀行(2022年12月18日放送、事前に公開あり)にも取り上げられていましたね。
史跡データ
この史跡、「北条時房邸跡・小池民部屋敷跡」といいます。
住所は「神奈川県鎌倉市雪ノ下1丁目9」です。
現地の説明板がそのあたりの解説をしてくれています。
看板のタイトルは、小池民部・北条時房をフルネームで長く書いてありますね。
当初は鶴岡八幡宮の神官であった小池民部の邸宅だったところ、北条時房が住むようになり、その後(鎌倉幕府滅亡により時房流が廃絶した後か)小池民部の子孫の手に戻ったということのようです。
昭和63年5月の日付がありますが、何がきっかけで作られた看板なのでしょうか。
北条時房邸、他にもあるらしい!?
ところで「北条時房邸」でネット検索をかけると、「北条時房・顕時邸」という名称で出てくることがあります。
北条時房の邸宅が二つあったということなのでしょうか?
鎌倉市の発掘調査報告書「北条時房・顕時邸跡 (雪ノ下一丁目 269 番 1 地点 調査期間 平成 18 年 4 月 4 日~平成 18 年 6 月 13 日)」によると、北条時房・顕時邸跡と呼ばれる遺跡の範囲が指定されていました。
調査地点は鎌倉市雪ノ下一丁目 269 番地1地点にあり、鎌倉市の定めた「北条時房・顕時邸跡(No278)」範囲内に含まれる。本遺跡は北が鶴岡八幡宮南の道路、西が小町通り、東が若宮大路、南が 若宮大路から聖ミカエル教会に向かう道路までの範囲を含んでいる。
現況に沿って説明をくわえると、若宮大路に沿った本遺跡内中ほどに、三河屋酒店がある。調査 地点は三河屋酒店の敷地内北側に位置し、調査対象地の東側は若宮大路西側の歩道に面している。 現況で、地表面海抜は 8.82m~8.90m である。
北条時房・顕時邸跡 (雪ノ下一丁目 269 番 1 地点 調査期間 平成 18 年 4 月 4 日~平成 18 年 6 月 13 日)
このことから、今回mezzoが訪れた地点は、「北条時房・顕時邸跡」の範囲に含まれることがわかりました。
ともあれ一安心ですね。
でもどうして顕時の名前が出てくるの?
彼は、金沢流北条氏でしょう?
▶️確かに時房と顕時の所属流派も生きた時代も違っています。
詳しいことは今後の課題とさせていただきます💦
北条(金沢)顕時は金沢流始祖の北条実時の嫡子です。
金沢流北条氏のゆかりの地「s」に先日行ってきました。
お庭は文句なしに素晴らしいところでした。
金沢文庫の展示はとても充実しており、理解できるようになれば鎌倉時代に相当詳しくなれそう、という感じでした。
まとめ
北条時房・小池民部邸跡には鎌倉時代の御家人邸宅の位置関係を丁寧に解説するコーナーがありました。古いですがなかなかわかりやすいです。
先日の北条泰時邸宅跡もカバーされていますね。
こうしてみると、若宮大路は現代も鎌倉時代も鎌倉のメインストリートだったことに気付かされます。
『鎌倉殿の13人』の幟旗
遺跡の一角に、2022年の鎌倉市内ではお馴染みのこちらの幟旗がありました。
大河ドラマ『鎌倉殿の13人』ゆかりの地に立っています。
よく見ると、端っこが擦り切れたり、穴が空いていたり。
その分2022年ずっと、ここで多くのお客さんをヒラヒラはためいて迎えてきたのでしょう。
記事執筆現在、18日(日)の最終回が間近に迫ってmezzoも緊張しています💦
でも、楽しみにしています。
鎌倉で今年初めて出会った史跡たちへ、沢山のことを教えてくれてありがとう☺️
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